中小企業の4割が利用している信用保証制度で、依然として信用保証付融資の7割で経営者保証を徴求している現状を変えるため、中小企業庁は、保証料を上乗せすることで、経営者保証の提供を不要とする信用保証制度を創設することになりました。また、その制度に加え、3年間の時限的な保証料負担軽減策を実施します。なお、本制度については、3月15日より申込受付を開始し、それに先立ち2月16日より、要件確認などの事前審査も開始となります。

参考URL(https://www.meti.go.jp/press/2023/01/20240123002/20240123002.html

1.対象要件

この制度を利用できるのは、次の要件のいずれにも該当する中小企業者となります。

① 過去2年間(法人の設立日から2年経過していない場合は、その期間)において貸借対照表、損益計算書等その他財産、損益又は資金繰りの状況を示す書類(原則、貸借対照表及び損益計算書とするが、必要に応じて試算表や資金繰り表等も含む)を当該金融機関の求めに応じて提出していること。

② 直近の決算書において代表者(代表権を持つ者のほか、代表者に準ずる者も含む)への貸付金等(「貸付金」以外の金銭債権(仮払金・未収入金等)も含み、少額のものや事業の実施に必要なものは除く)がなく、かつ、代表者への役員報酬、賞与、配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと。

③ 直近の決算において債務超過ではない(純資産の額がゼロ以上である)こと又は直近2期の決算において減価償却前経常利益が連続して赤字ではないこと。

④ 上記①及び②については継続的に充足することを誓約する書面を提出していること。

⑤ 中小企業者が保証人の保証を提供しないことを希望していること(経営者保証を不要とすることができる既存の保証制度等については、本制度によらず、引き続き従前の取扱いを可能とする)。

2.保証料率

通常の保証料率に、上記③の要件を両方とも満たしている場合は0.25%、どちらか一方のみを満たしている場合は0.45%の上乗せとなります(2期分の決算書がない場合は0.45%の上乗せ)。

なお、新制度における「上乗せ保証料」について、 3年の時限措置として下記の通り軽減されます。

 ・令和7年3月末までの保証申込分:0.15%

 ・令和7年4月から令和8年3月までの保証申込分:0.10%

 ・令和8年4月から令和9年3月までの保証申込分:0.05%

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